京都に住んでいたけれど、何か違うという漠然とした感じを持ち続けていた。
たまたま森川すいめいの『その島のひとたちは、人の話をきかない』という本を読み、移住を考え始めた。
田舎は人の生活に立ち入りすぎる。都会は他人に無関心すぎる。その本に出てくる土地は、どちらでもない。 困っている人がいたら自分にできる範囲で助けたり他の人に相談したりするが、それ以上は立ち入らない。そうした地域は自殺が非常に少ないという。
これかな、と思ってそのような場所を探し始めた。その本や下の「表7」を参考にして、実際にその土地に行き、ここと思う場所に移住した。広島県呉市の、下蒲刈島である。